
男の子のロマン、ロボットアニメ。その代名詞といえば、1979年放映開始の「機動戦士ガンダム」シリーズ。
全43話からなる機動戦士ガンダムファーストをきっかけに、世代を超え今では様々なスピンオフシリーズがありますが、若い方などは「もう多すぎて何がなんだか全然わからん!」という方も多いと思います。
そんな方のために、今回は有名なガンダムシリーズを、作中の時系列順に並べ、それぞれの特長をまとめてみました!
■ジ・オリジン

一年戦争の以前の話。原案富野由悠季、作画安彦良和がで描かれる、ファーストガンダムをリメイクしたその劇場版。シャアはなぜジオン家を恨み、キャスバル・レム・ダイクンはなぜ「シャア・アズナブル」となったのか。その全貌が語られる、ファースト、シャアファンなら必見の作品。この他、ガンダムが生まれた経緯、アムロの成り立ち、そして全く新しく描かれた一年戦争まで上映予定。
■ファースト

すべての始まり。ガンオタとしてはとにかく全員に見て欲しい傑作であるが、今のアニメとは絵や演出のテイストがまったく違うため、SEED以降の見やすく分かりやすいガンダムしか知らない世代には非常にとっつきにくいはず。
心と時間に余裕のある時に、気長に見始めるといいかも。
誰もが知る名台詞が満載なので、お父さんと一緒に「いよっ、待ってましたスレッガーさん!」なんて言いながら楽しむのも一興。
■第08小隊
一年戦争中の、アムロ達とほぼ同時期の物語。
魅力は陸戦型ガンダムEz8や、グフカスタム、アプサラスなど、他では見ることの出来ないちょっとレアなMSの数々。地上戦、市街戦好きの方は是非。
作中注意して聞くと、どこかで耳にしたフレーズ「倍返しだ!」が聞けます。
■MS IGLOO MSイグルー2 重力戦線
一年戦争中の各陣試作兵器とそれを運用するパイロットに焦点を当てた完全3DCG作品。ここでしか見られない兵器と、兵士達の人間ドラマを描いた異色作。シャアもアムロも出ないが、カトキハジメ率いるMS・MAのメカデザが非常に凝っており、MSオタクには是非見て欲しい一作。
■サンダーボルト

↑悪そうな顔してる方が主人公なんです。
一年戦争中の、アムロ達とは別宙域の話。
最近のガンダムは少し子供っぽすぎる…という人でも安心の、人間ドラマがメインの大人な作品。ハイテンポなジャズでシックに描かれた宇宙空間、シールドでゴッテゴテに改造されたフルアーマーガンダムと武器でゴッテゴテに改造されたサイコ・ザクも魅力。
■0080 ポケットの中の戦争
一年戦争後の物語。新型ガンダムNT-1(アレックス)を巡ったパイロット同士の
濃厚な人間ドラマが楽しめる。
MS同士の戦闘は少なめの作品だが、一風変わったMS「ケンプファー」や、格納用アーマーが付いたガンダムの姿が見られるのもこの作品の魅力。
宇宙世紀におけるついでに「嘘だと言ってよバーニィ」の元ネタはここから来てます。
■0083 STARDUST MEMORY
「ポケットの中の戦争」からさらに三年後の物語。
ガンダム機には珍しい核搭載型ガンダム
「サイサリス」を巡った「星の屑作戦」が展開される。
サイサリスやデンドロビウムの無骨な斬新なデザインは、この作品の大きな魅力の一つ。大塚明夫演じるアナベル・ガトー少佐の演技は大迫力。
■Z(ゼータ)

「STARDUST MEMORY」から四年後のU.C.0087、変形するガンダムが初登場する作品。シャア・アズナブルが一年戦争時とは違う名前でちゃっかり味方についている。
また、変形するZガンダムを始め、金色の百式、奇抜なデザインのキュベレイ、隠し腕が魅力的なジ・O、デカすぎるサイコガンダムなど、80年代デザインの一風変わった機体が多く見られるのがポイント。変形メカ好きはたまらないかも。
■ZZ(ダブルゼータ)
いつものガチャガチャとした群像劇ながら、Zとはうって変わって明るくカラッとした雰囲気で描かれる本作は、それゆえに評価が別れるが、重々しい話が苦手な方にはお薦め。
重装化したZZガンダムだけでなく、Zやマーク2も活躍するのが楽しい。
ハマーン様とキュベレイ、それにファンネルの洗練されたカッコよさも必見。
エルピー・プル、ルー・ルカ、エル・ビアンノの3人娘との80年代的キャッキャウフフもZZならでは。
■逆襲のシャア
ZZから五年後のU.C.0093、シャアが地球政府に対し小惑星を落とすところから物語は始まる。
一年戦争から十三年、大人になったアムロとシャアの姿が見られ、ファーストを見た人なら感慨深い作品。一連の宇宙世紀シリーズを見た人なら見届けておきたい一作。
■UC(ユニコーン)

「逆襲のシャア」の後の物語。父の遺産であるユニコーンガンダムを受け継いだ主人公バナージと、ザビ家の末裔であるオードリーの二人が、大戦争の発端になるとされる「ラプラスの箱」を追い求める。
宇宙世紀の成り行きが気になるファンには満足のいく作品だろう。また、とにかくファンネルが飛び交う姿が見たい人にもおすすめ。
地味にブライトさんも登場するので注目。
■閃光のハサウェイ
初代ガンダムの、ホワイトベース艦長ブライトさんの息子 ハサウェイ・ノアが主人公の物語は、富野御大の筆による小説でだけ描かれた世界。
句読点が多くやや読みにくい富野文体の行間を、閃光のごとく華麗に舞うクスィーガンダムとペーネロペーの姿が鮮烈。
■F91
逆襲のシャアから30年後のU.C.0123、主人公シープックが、ガンダムF91に搭乗し、攫われた幼馴染のセシリーを追う物語。西洋の甲冑姿のようなMSベルガ・ダラスや、兵士のようなヘルメットを被ったMSデナン・ゾン、大型MAラフレシア等、他とは違ったデザインの機体が楽しめる作品。
■クロスボーンガンダム

時はガンダムF91の後のU.C.0133。地球研出身の主人公トビアが、クロスボーン・バンガードに拾われ、艦隊の人々と共に木星帝国との戦いを繰り広げることとなる。おそらく八割型の男子ガンダムファンは好きであろうドクロマークにマント姿のガンダム「クロスボーンガンダム」の勇姿が見られる作品。
■Vガンダム
暗黒時代とされがちなVガンダムですが、ニュータイプと褐色の娘を語る上では外せない作品。
カテジナさんとの鬼気迫る異常な恋愛や、巨大バイク戦艦という異常な造形、ギロチンによる処刑という異常な情景など、異常づく目を楽しんで見られるかどうかで評価は別れるかも。
本作が声優デビューとなる、主人公ウッソを演じた阪口大助の新鮮な演技も楽しい。
■ガイア・ギア
機動戦士ガンダムシリーズと同じ宇宙世紀が舞台の漫画作品。時はU.C.0203が舞台で、ジオンやシャア・アズナブルなど、シリーズ通したワードが出てくるものの、モビルスーツは「マン・マシーン」と称されるなど、独自の設定も成されている。
■G・セイバー
コンピューターグラフィックスと実写を組み合わせた映像作品。年代はU.C.0223と、オリジンより続いた宇宙世紀の歴史の中で最も遠い未来の話。監督、脚本など、外国のスタッフが中心になって制作された作品でもあり、.99年の沖縄アメリカンショートフィルム映画祭などで公開された。
以上、名シリーズまとめ。少しでも興味を持った作品はありましたか?
これから見てみたいという方は、一度ファーストシリーズを見て、その上でジ・オリジンを見るとより楽しめると思います。また、ロボットアニメらしい作品が見たい!という方は是非Z、ZZをどうぞ!
これからこのガンダムサーガを追いたい!って言う人も「そもそもガンダムって何なん?」って人も、是非この記事をきっかけに一見してみてはいかがでしょうか。