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2011年09月24日

完璧なメディアや完璧な仕組みなどない

別に政治家に限ったことではないのだが...
芸能人でも、サッカー選手でも、そのほか何でも。


政治家を「政治家だから」という理由でバカにしたり、メディアの話を真に受けてそっくりそのまま批判したりしている人たちが確実にいる。
中年・老人・学生・サラリーマン問わず、どんな世代のどんな立場の人達のなかにも、リテラシーが低く想像力の欠如した人たちというのはいるものである。

当然ながら、政治家だって人間である。政治家という職業についた、普通の人間である。その意味では、バカにする側とバカにされる側との間に何ら違いは無い。同じ人間である。
政治家にだって選挙権がある。ただ、被選挙権を行使して当選しただけのことである。
人の尺度、考え方、世界観などは人によってさまざまだ。
それが普通の人間というものだ。
あなたにはあなたの尺度があり、あなたの友人にはそのひとなりの尺度がある。
たぶんあなたの考え方と、あなたの友人の考え方は、結構近いと思う。なぜなら、友人なのだから。
たぶんあなたの考え方と、あなたの同僚の考え方は、結構近いと思う。なぜなら、同じ企業に就職するためにそれなりに近いライフコース、能力、方向性を持っていると言えるだろうから。

たぶんあなたの考え方と、政治家の考え方は、あまり近くないと思う。
なぜなら、政治家を簡単にバカにするあなたの友人や同僚には、政治家はいないし、政治家になろうとする人もいないだろうから。

あなたはテレビ画面に映る政治家の顔を見ながら「こいつは何にもわかってない」と思ったことは無いだろうか。
あなたもたぶん、何も分かってないのではないか。
分からないことについてとやかく言っても仕方ないのだ。

「政治家ちゃんとしろ」というのなら「主権者ちゃんとしろ」と言われなければ不公平である。
政治家は怠慢で、自分自身の役割をちゃんと果たしていないかもしれない。
あなたも怠慢で、自分自身の役割をちゃんと果たしていないかもしれない。

日本は議会制民主主義で、全国民が同じ部屋で話し合うわけにはいかないから、代表を選んで話し合うということになっている。
言うなれば政治家はポケットモンスターで、国民がポケモンマスターのようなものだ。
ポケモン同士がバトルするように、政治家同士が政治を行う訳だが、ここで忘れてはいけないのは、バトルの戦略を練るのはポケモンマスターで結果の責任もポケモンマスターが負うということだ。
政治について考えるのは私たち自身の仕事である。わたしたちの責任でもって政治は行われるものである。

だから、いつも自分のポケモンに対して「ピカチュウよ、おまえはちっとも分かってない。何をやってるんだ」なんて罵声や批判を浴びせるだけのひとは、ポケモンマスター失格なのである。
政治家に文句だけ言っている人は、怠惰で無責任なのである。

怠惰で無責任なのがいけないと言っているのではない。他の人の邪魔をしなければ、だまって自分を押し殺していてもいい。自分が損するだけなのだから。

いけないのは、怠惰で無責任なだけでなく、他の人の邪魔をすることだ。
深い考えもなく、首相辞めろ、大臣辞めろ、そういう風に誰か自分以外の者の政治を邪魔しようとするのであれば、怠惰で無責任なのはいけない。


これは政治に限った話ではない。
芸能人をバカにしたり、サッカーの監督の手腕に文句を言うのは勝手だ。ただしそれは「正しい」ことではない。正しい/間違いという考え方の外側の、単なる感想である。
あなたの感想を、あなた以外も全員同じように感じるべきだなんてことはない。

深い考えもなく、首相辞めろ、大臣辞めろ、そういうメディアの勝手な振る舞いは、それこそメディアの勝手だ。ただしそれは正しい/間違いという考え方の外側の、単なるメディアの脊髄反射である。
メディアの感想を、あなたまで同じように感じるべきだなんてことはない。


ちなみに、ここで言う「メディア」には、もちろんインターネットも含む。どの種類のメディアも、それぞれ一定の確からしさと一定の危うさを抱えている。
完璧なメディアなどない。私たちも、政治家も、完璧ではない。仕組みも完璧ではない。

だからこそ常に、完璧でないことを認める寛容さ、自分を疑う謙虚さ、他を疑う注意深さこそが重要なのだ。
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posted by taichistereo at 02:28 | Comment(0) | ビジョン
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