2007年12月31日
「プログラムも書けるデザイナー」のためのAS3.0課題図書 3冊+1
とりあえず新幹線にとびのってきました。
なんかすごい何も考えずに行動していたっぽくて、
自分の姿が新大阪駅の大きなガラスの扉に映っているのを見て
「あっぼく大阪にいるんだ!!」とそのときやっと気付きました。
自分が何者でもなくなったような感じはひさしぶり。
「Freerance is freedom」などと言いながらも、
意外と しがらみ みたいなものを感じつつ生活していたようです。
新幹線に乗る前、書店で
この休みに読んでおく本を買っておきました。
ずばりテーマは、いま抱えているプロジェクトの要である「ActionScript3.0」。
ついでにFlashIDEを含め、今後のためにAdobe CS3による開発環境のアップデートも。
ほんとは「Java言語で学ぶデザインパターン入門」一冊だけあれば十分だと思っていたのだけれど、
運悪く書店になかったので以下の4冊にしました。
ちなみに僕のステータスは
・LightweightScriptiにおいては実務上問題がない
・Javaの入門書を何冊か読んできている
・OOP入門書も何冊か読んでいる
・AS2.0までは特に業務に支障がなかった
・けれどclassをガリガリ書いたりはしたことがなかった
・さいきんAS3.0でガリガリ書けるようになりつつある
・けれどいまいちしっくりこなくて、なんかすげー仕事が遅い気がする
というところです。
いままでの使用言語は
・ActionScript3.0
(・Flash lite1.0/1.1)
・Python
・PHP5
・ActionScript2.0
・PHP4
・ActionScript
・Lingo
(新しいものがうえです)
■ 「Adobe CS3 Web Premium Essential Book」 オブスキュアインク、大津真、など
3200円の本だけれど、
オールカラーの美しさに3000円、内容は100円、のこりの100円は本屋に募金、といったところ。
MX以降のいわゆる「ラウンドトリップ編集」スタイルについての解説本といえますが、
個別のTIPSっぽい項目は本当に役に立たない。
CS3 Web Premiumのすべてのソフトをすでに使っているユーザーにはぜんぜん意味がないと思われます。
(特にFlashまわりはばかばかしい!)
けれど、
CS3で新しく提供された「Bridge」「Device Central」とはなんぞや?とか、
「DreamWeaverはMX時代に切り捨てたけど、また使ってみようかな」
「顧客に提案する材料として、Contributeのこと知っておこうかな」
「PS、IL、FW、FL相互でのオブジェクトの持ち回りは、AdobeのMacromedia買収後どうなったのか」
などといったことはさくっと理解できて便利です。
財布に余裕があれば買っておいても良いと思います。読むの30〜60分くらいだし。
イラレやフォトショからDevice Centralを利用する、なんてのはたぶんこれを読まないとしばらく気付かなかっただろうなぁ。
Bridgeの設定でWebPremium全体のベーシックなカラーマネジメントを行うだとかも。
Device Centralってば「ああ便利になったねぇ」ぐらいにあなどっていたけど、
かなり見所のあるツールみたいです。
■ 「Java言語で学ぶリファクタリング入門」 結城浩
同じ著者の「デザインパターン入門」がおいてなかったので、とりあえず買っておきました。
「マルチスレッド編」はどうもJavaに寄りすぎていてActionScript3.0には適用できないのでは?と思って見送ったのですが、あとでAS3のヘルプをみるとやはり「マルチスレッド」のワードではヒットしない。「スレッド」「thread」でも同じ。
AS3.0でも外部ライブラリで可能になることなのかも知れないので(よくわかってない)
いちおう海外のライブラリをググっておこうと思いますが、
差し迫ってこのへんのことが現実の仕事に影響することはないのではないかと。
「リファクタリング」ですが、もちろん書き上がっていないコードはリファクタリングの対象にはならない。
けれど、どう書いていれば美しいのか、後で失敗しないのか、ということを絶えず考えているためにも
手元に置いておくと無駄にならないと思います。
長いスパンでちょくちょく読んでいくことになると思いますが、正月のウチに読めるトコ(理解できるトコ)だけでも目を通しておくと、年明け1行目に書くコードが良い方向に向かうような気がします。。。!
■「ゲーム開発のための数学・物理学入門」 Wendy Stahler
「ActionScript 3.0 アニメーション」はきちんとActionScript3.0のソースが書ききられていて便利だけれど、
数学の話をすっとばすことでコードに紙幅を割いていました。
こちらは逆に、言語に固有のところはおいといて、プログラミングするうえで汎用的に参照できる
高校数学・物理を説明しているようでした。
仕事している中で「プログラマは理系よりも実は文系の向いてるんだよ」なんて話がたまに出たりしますが、
理系の教育になじんでいない文系に欠けているのはまさにこういった基本的な部分だと思います。
文系PGにとって理系PGのアドバンテージは、こういった本で十分取り返せると思うのです!
■「基礎からのJava」 宮本信二
わかりやすい本です。
プログラム初心者は前半から順に読んでいくと良いと思います。
僕はいちおう
・LightweightScriptiにおいては実務上問題がない
・Javaの入門書を何冊か読んできている
・OOP入門書も何冊か読んでいる
というかんじなので、後半移行のクラス・継承・カプセル化・ポリモーフィズムの解説が役に立っています。
OOPの主流であるJava言語で記述ルールを学習しながら、
「これはActionScript3.0ではどう書くのか」「AS3.0に存在するのか」といったことを確かめていくというステップがActionScript3.0習得には不可欠だと思います。
特に文系PGであり「プログラムの書けるデザイナー」である自分のような人間にとっては
書籍が充実しているJava言語について学習するというステップを踏まえることが
結局のところAS3への近道になると思っています。